当コーナーでは、会員の方々の様々な角度による食育情報を掲載して参ります。
鍋
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寒くなると、どうしても食べたくなるのが鍋料理である。鍋料理の起源は、土器が造られた縄文時代であると謂われている。
鍋が料理として素晴らしい点は、肉や魚介に野菜を入れたものが多く、栄養バランスも摂れており、栄養のしみ出た煮汁まで全てを食べ尽くせるという点です。お相撲さんが、「ちゃんこ鍋」を食べるのは、栄養バランスが優れているからです。
鍋には、大きく3つに分類される。一つは、牛肉や豚肉等を中心とした「すき鍋」、二つには、おでん、きりたんぽ、アンコウ鍋等の「煮汁(汁物)鍋」、三つには、湯豆腐、鳥の水炊き、フグちり等の「水炊き鍋」である。
また、鍋は、使う食材や地域によって色々とバラエティに富んだものが多く、昔から、庶民の味として親しまれてきた。例えば、イノシシの肉を使った「ぼたん鍋」、アンコウを使った「アンコウ鍋」や、鮭と野菜で作った「石狩鍋」のように代表的な地名を使った鍋があったり、「しょっつる鍋」のように調味料の名前を冠にした鍋もあり、実に面白い。
私の郷里の石川県では、熊鍋があります。まさに、ツキノワグマの肉を使った鍋です。今でいう、ジビエ料理そのものですが、その昔、私も一度食べたことがありますが、思っていたよりさっぱりと美味しかったという記憶がある。
また、今では、全国展開されていますが地鶏と白菜を使った、その名も「とり野菜」鍋も、これからの季節、美味しいですよ。
鍋の「〆」には、うどんやラーメンを入れる人もいますが、ご飯を入れた雑炊、が一番ですね。体も暖まりますよ。
(2019/2/15 無双庵 筆)
インフルエンザと食事
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この時期になると毎年のようにインフルエンザが猛威を振るってくる。何故かというと、インフルエンザウイルスは、湿度に弱いウイルスで相対湿度40%以上になると感染力が大きく低下すると謂われているからです。
しかし、冬の関東を始めとした太平洋側は、湿度が10~20%台とカラカラ状態になることから、インフルエンザウイルスにとっては、最適な環境になるからなのです。
私たちには、自然環境を変えることはできませんが、インフルエンザの感染を少しでも小さくできる術があります。
その一つが、加湿器等で室内湿度を40%以上に保つこと、二つには、体を冷やさないこと、体が冷えると免疫力が大きく低下するからです。三つ目には、栄養を摂ること、それも、体を温める食品を多く摂取することです。
例えば、体を温める食品の代表に生姜(しょうが)がありますが、その外にも、タマネギ、ゴボウ等の根菜類、リンゴ、ミカン等の果物、卵、赤身の魚、タコ、アサリ等の動物食品、その他の食品として唐辛子、ゴマ、黒豆、ピーナッツ等があります。
これらの食品をバランス良く食べて、良く寝ることが一番の予防法だと思います。
余談ですが、ペットボトルのお茶を20分に一度の頻度で一口飲むことも、お茶に含まれるカテキンに殺菌力があることと、喉に感染したウイルスを洗い流す効果があることから効果的と謂われています。
私は、このお茶効果で、これまでインフルエンザに罹ったことがありません。皆さんも、是非、お試しください。
(2019/1/26 無双庵 筆)
鏡餅
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師走も後半に入り、もうすぐ年を越します。師走31日は、大みそかと言い、年越しそばを食べ、1年間の無事と息災に過ごせたことに感謝し、長生きできるようにとの縁起物としてそばを食べる習慣があります。
年の瀬の大事な仕事の一つに、お正月の準備があります。真っ先に行うのが鏡餅のお供えです。鏡餅は、昔の鏡(丸く神事に使われたもの)に似ていることから鏡餅と言われ、また、人の心臓を模ったものとも言われています。
お餅は、歳神様へのお供えで、一般的に大小二つのお餅を重ねてあります。大は太陽で小は月を表現したものと言われています。私の郷里、石川県では、全国的にも珍しいと思うのですが、上の方の小さなお餅は、食紅で赤く染めたお餅を重ねる習慣があります。
鏡餅のお供えは、一般的に12月26日から28日の間に行われます。29日は「苦」が付く日となり、縁起が良くないとのことから避けられてきました。
そして年が明け、1月11日には「鏡開き」と言って、鏡餅を金づち等でたたいて砕き(刃物を使わないのは、武士の切腹を連想するから避けられてきた。)お雑煮やお汁粉にして食べます。
昨今、糖質制限とか言われていますが、日本の歴史ある食文化を大切にしていきたいものですね。
(2018/12/26 無双庵 筆)
11月24は「和食の日」
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日本の和食がユネスコ無形文化遺産に登録されて既に5年が経ちました。農林水産省調べのデーターですが2013年における海外の日本食レストランの数が約5万5千店でしたが、2017年では約11万8千店と倍増しています。
また、日本に来られる外国人の訪日目的の1位を占めている理由が「日本食を食べること」だそうです。
テレビ番組でも、こうした場面が、よく報道されていますから、ご存じのとおりです。
和食の素晴らしい点は、主食であるご飯を中心としてお肉、お魚等の組み合わせで、栄養バランスが良いということです。海外の人たちに日本食ブームが起きている最大の理由です。
日本の若者は、このことを知っているのだろうか?日本人に生まれたことを感謝すべきです。
和食の基本形とは、何か?特に定義はないと思いますが、私流でいうと1汁2菜だと思います。
主食のご飯、具沢山の味噌汁、サバの味噌煮、野菜のお浸し、それに箸休めに少々の香の物があれば十分だと思います。
これから、寒くなってきます。旬の野菜と魚介などを入れた鍋の季節です。鍋を囲みながら、もう一度、和食の素晴らしさを見直してみませんか?
(2018/11/30 無双庵 筆)
新米続々と登場
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秋本番を迎え、朝晩の冷えも厳しくなってきました。今年の夏は、連日の猛暑が続き、本格的な秋を迎えましたが、このような年は、「秋ばて」にも注意してください。
秋は、実りの秋とも言います。お米や果物などなど、スーパーの食品売り場は賑わっています。そこで今日は、お米に特化したお話をさせて頂きます。全国で美味しいお米が激しい産地間競争によっていろいろなお米が生産され、販売されています。
ざっと見ても、北海道の「ゆめぴりか」「ふっくりんこ」、青森では「青天の霹靂」、岩手県では、「金色(こんじき)の風」、山形県では「雪若丸」、宮城県では「だて正夢」、新潟県では、「新之助」、富山県の「冨冨冨(ふふふ)」、石川県では「百万穀」など、これは、ほんの一例ですが、これまで聞いたことのないお米が流通しています。
これらの米には、それぞれ、「しっかり系」、「もっちり系」、「あっさり系」、「ふんわり系」などの特徴が鮮明になっています。お好みによって食べ比べてみてはいかがでしょうか?
これらのお米には、いずれも大粒で冷めても美味しいという共通した特徴があるようです。行楽シーズンです。「おにぎり」にして外で食べるのも一層美味しく召上れるのでは・・・?
(2018/11/17 無双庵 筆)
お米は経済的な食べ物
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意外とお米が高い食べ物であるような誤解をもっている人が多いような気がします。
しかし、お米は決して高い食べ物ではありません。過日、農林水産省は、「米穀に関する需給と価格の安定に関する基本指針」を諮問しました。
その中に、お茶碗1杯のご飯を炊く前のお米の量を65gとして、5キロ当たり2,040円(平均的な価格)のお米で計算すると、約77杯分のご飯が炊けるのです。1杯当たり約26円という計算になります。
ミネラルウォーター1本の代金でお茶碗4杯分、缶コーヒーなら5杯分も食べられるのです。そのように考えると、お米は、実にお安い食べ物なのです。
国民の基礎的食糧であるお米の需要(消費)は、人口の減少傾向が続いていることもあり、毎年、8万トンずつ減少しています。国民の皆さんがお茶碗にもう一杯食べて頂くと農家の皆さんも美味しいお米を安心して作れるのですがね・・・?
(2018/10/27 無双庵 筆)
麦飯
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「貧乏人は、麦飯を食え!」これは、1960年代に登場した池田勇人内閣総理大臣のお言葉です。
その心は、決して、貧乏人を揶揄したのではなく、麦飯を強要したものでもない、本当のところは、「麦飯は、健康に良いから、食べた方が良い。そうすれば、病気にもならず医療費もかからない。」という意図があったようです。
事実、麦飯は、白米に押し麦(精麦し、押しつぶした大麦)を入れて炊き上げたごはんで、食物繊維も多く、健康に良いとされています。我が家でも、カレーを食べる時のご飯は、麦飯にします。
カレーと麦飯の関係は、大麦に含まれる食物繊維が、腸内で余分な脂肪分を吸着してくれるからです。カレーの麦飯は、食感もなかなかですよ。一度お試しください。
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の二つがあり、二つを兼ね備えているのが大麦なのです。食物繊維がダイエットにも良いといわれていますが、この二つが揃っていないと効果的とは言えません。
また、大麦の水溶性食物繊維には、βグルカンが多く含まれており、血中コレステロールを下げる効果もあることが証明されています。
最近では、もち麦も栽培されるようになり、より一層美味しい麦飯が食べられるようになりました。また、グラノーラ等の商品開発も進み、需要はますます拡大する方向にあります。
一昔前とは異なり、今や麦飯は贅沢品となり「貧乏人は、麦飯は食えない!」時代になりつつあるようです。
(2018/9/30 無双庵 筆)
味噌はスーパーフード
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日本における発酵食品の代表格である「味噌」は、実は大変なスーパーフードなのです。
味噌は、古くは中国から伝えられたもので、その起源は、飛鳥時代にまでさかのぼります。大豆、麹(こうじ)及び塩を主要原料とした発酵食品で、日本古来の食品なのです。
麹の種類によって種類が異なり、米麹を使った米みそ、麦麹を使った麦みそ、大豆そのものを発酵させた八丁味噌に大別されます。
栄養面では、アミノ酸、炭水化物、脂質、食物繊維、イソフラボン及びカリウム、マグネシウム、亜鉛などの微量成分が多く含まれ、特に、アミノ酸は、卵やお肉に匹敵する量が含まれており、一つの食品でこれほど多くの栄養成分を含んだ食品は、ほかにありません。
一日、一度は味噌を口にしたいものです。鎌倉時代の武士の食事は、「一汁一菜」が食事の基本だったそうですから、一杯の味噌汁が、どれほど栄養に優れていたかがお分かりいただけると思います。
塩分が気になるからは、カリウムの多いわかめなどの海藻類や緑黄色野菜の味噌汁を食べられると、塩分が体内に排出されやすく、理想の食品となります。
健全な食生活は、「一杯の味噌汁から」を心がけましょう。
(2018/9/15 無双庵 筆)
牛タンの話
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牛タンといえば東北、仙台を思い出す。仙台の駅中にも名だたる牛タンの店が列をなして並んでいる。
仙台に勤務していた頃、月に一度の帰省時には、新幹線に乗る前に必ず行きつけの牛タン屋Rに立ち寄って晩飯を食べていた。
麦とろご飯、テールスープ、しし唐の味噌漬けの組み合わせは何とも言えない。もちろん牛タンの厚切りは言うまでもない。
ところで、なぜ、仙台に牛タンかと言う疑問がある。ウンチクを語れば、戦後の混乱期(昭和20年代)に和食職人である佐野啓四郎氏が工夫をして、今の牛タンの味を作った人がいたからである。
巷間、言われているように「戦後の食糧難時代に進駐軍の方々が食べなかったかった牛の舌(臓物)をかき集めて味付けし、今の牛タンにしたという説が流布しているが、決してそうではなかったらしい。
佐野氏は、牛の舌を求め、宮城県は下より山形県などの隣接県を走り回り、牛の舌を集めるのに苦労したらしい。
牛の舌の重さは、1.5㎏~1.8㎏程度(個体の大きさにより差がある)で、しかも、1頭の牛に1枚しかないから、集めるのに相当苦労したことでしょう。
今は、輸入ものが圧倒的なウエィトを占めているが、当時の苦労が伺える。
ところで、牛タン定食一人前の牛タンの量が約120グラム程度ですから、1頭あたり12~13人分しか取れないことになる。高いのも道理だ。
(2018/8/30 無双庵 筆)
「あんこ(餡)」
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「あんこ」には、あずきや芋などから作られたものがありますが、ここでは小豆あんこについてお話しします。
そもそも「あんこ」は、日本古来のスイーツです。おはぎ、大福もち、団子など多くの和菓子に昔から使用されています。最近では、アイスにも広く取り入れられており、日本人の味覚を十分に楽しませてくれています。
ところで、「あんこ」は、カロリーが高くて太るのではとお考えの方が多いと思います。ところがどっこい。
大福もちは、カロリー100~200?、脂質0.5~1gに対して、ケーキはカロリー350?、脂質25~30gとカロリーはケーキの1/3から1/2以下なのです。脂質にいたっては、1/25以下なのです。
ケーキも美味しいスイーツの代名詞のようになっていますが、日本人ならケーキより「あんこもの」を食べましょう。
健康面からも、小豆に含まれるポリフェノールやメラノイジンは強い抗酸化能力があります。また、カルシウムやビタミンB1などが豊富に含まれており、理想的な食品と言われています。
何よりも、食物繊維が多く含まれていることも見逃すことはできません。甘いものが食べたくなったら、良いこと尽くめの「あんこ」は絶対お勧めですよ。
(2018/8/16 無双庵 筆)
土用の丑の日
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日本には、昔から、ウナギを食べる習慣があった。土用の丑の日にウナギを食べるようになったのは、江戸時代の中期からと謂われています。当時は、丸ごと塩や味噌を付けて焼いたものを食べていたようです。
土用の丑の日にウナギを食べるようになったのは、蘭学者の平賀源内先生が、ある時、ウナギ屋から「ウナギが売れなくて困っていた。」と相談があった。そこで源内先生が、「ウナギを食べると元気になるぞ。」と言って売れと知恵付をしたところ、これが、バカ当たりしたとのことから土用の丑の日とウナギが結びついたとか・・・?
ところで「土用」とは、暦の上ではいつ頃なのかご存知ですか?
日本の暦には、季節の変わり目にあたる立春、立夏、立秋、立冬がありますが、この前日から18日間の期間を土用と言います。
今年(2018年)の場合、暦の上では、立秋が8月7日ですから、その前日から遡ること18日間、すなわち7月20日から8月6日までの間ということになります。ウナギには気の毒な話しですがこの間に、丑の日が2回もあります。
季節の変わり目は、気候も体調もリズムを崩し、疲れやすい時期です。この時期に、疲労回復、滋養強壮を図る観点から、ビタミンAやビタミンB群などを多く含む栄養豊富なウナギを食べることは、理にかなった食習慣といえます。
小生も、明日は、年に1回の贅沢ランチで「うな重」と決め込もうかなあ!!
(2018/7/29 無双庵 筆)
ウナギの話
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私は、日本人に生まれて良かったと思う瞬間があります。それは、ウナギ屋の前を通った時です。あの匂いは、何とも食欲をそそるものです。私は、平均すると月に1度はウナギ屋に通って、英気を養っています。
特に、ゴルフ帰りは、決まっていつもの行きつけのウナギ屋に寄っています。何とも、ありがたいことだ。
ところで、ウナギにも東西の違いがあることをご存知ですか?関東では、背開きで一度蒸して食べます。これは、武士が多い関東では、腹を切ることを忌み嫌ったものと思われます。
一方、関西では、腹開きでそのまま、かば焼きにします。これは、関西は商人が多く、腹を割って話すと良いことがあるということだそうです。関西で面白いのは、ウナギのことを「マムシ」といいます。語源には、諸説あるようですが、姿が似ているからでしょうかね?
焼き方にも「白焼き」、独特のタレに浸した「かば焼き」、食べ方も一般的な「うな重」、細かく切ったウナギをご飯にのせた「ひつまぶし」等々、地域によって、色々な食べ方があります。
ところで、ウナギにも毒があることを知っていますか?フグほどの猛毒ではないから知らない人が多いと思いますが、鰻の血液中に「イクチオヘモトキシン」という毒素があります。
でも、ご安心ください。この毒は、熱に弱く、焼いたり、蒸したり、加熱すると無毒化してしまいますから安心してお召し上げりください。
(2018/7/13 無双庵 筆)
出汁(だし)文化
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和食の味の決め手は何といっても出汁である。
日本の出汁の基本形は、昆布のグルタミン酸、削り節のイノシン酸、椎茸のグアニル酸による複合した味がベースとなる。世界の多くの美食家も日本の出汁文化に高い関心を寄せるようになってきた。
それが証拠に、ここ数年、東南アジアやヨーロッパ、アメリカに日本の「うどん」の進出がきわだってきていることでも明らかだ。
また、先般、香川県にお邪魔した際、観光バスでうどん屋に入る外国人観光客の姿を発見した。出汁文化が国際化している証左だと思った。
出汁は、例えば、フランス料理では、仔牛の肉を煮込んでとったフォン・ド・ヴォーや肉や香味野菜でとったブイヨンなどがある。それぞれにあった料理があるのだろうが、決してまずいとは言わないが、私には、どことなく馴染まないものを感じる。
それに比べたら、日本の出汁は、さらりとした味わいで、昆布や削り節、椎茸の配合割合を変えるだけで、それぞれの料理に合った、あの透明感のある出汁ができるから不思議だ。
(2018/6/29 無双庵 筆)
子供と朝食
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子供の朝食は、朝、昼、晩の3食の中で最も大切な食事です。朝食を食べない子供と食べている子供とでは、運動能力や勉強等に対する集中力に大きな差が出るといわれています。 それでは何故、朝食が重要かという点を何点か列挙します。
一つは、朝食を摂ることで、体内で不足しているエネルギーを補給することができることです。夜眠っている間も、体では基礎代謝(生きていくうえで必要な代謝)が常に行われており、エネルギーを放出し続けているのです。
お昼まで何も食べないということは、長時間にわたりエネルギーの補給がないということになります。これでは、運動能力や学習に対する集中力が出る分けがありません。
二つには、朝食を摂ることで体温を上昇させることで効果があります。私たちも、朝食に限らず、何かを食べると体がポカポカすることがありますね。寝ている間は、体温が低下しております。身体や脳を活性化させるためには、朝食をしっかり摂ることが大切なのです。
その他の効果としては、体内時計のリズムを整えることや排便作用を促すこと等の効果が挙げられます。
お子様の学業を上げたいと思っている親御さんは、是非、子供に朝食をしっかり摂らせて学校に送り出してください。きっと成績も伸びること請け合いですよ。
(2018/6/15 無双庵 筆)
こども食堂
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「こども食堂」をご存じだろうか?
「こども食堂」とは、地域住民やNPOが主体となって無料または低料金で子どもたちに食事を提供するコミュニティの場のことをいいます。全国に150箇所以上もあるとのことです。この子ども食堂ですが、東京都大田区にある「気まぐれ八百屋だんだん」の店主であった近藤博子さんが2012年に作ったのが始まりだそうです。
「こども食堂」は、貧困や家庭の事情等でご飯がまともに食べられない子どもたち に温かい食事の場やコミュニティを提供する場のことであり、豊かな日本で何故と思われる方が多いと思いますが、これが現実の姿なのです。運営資金のほとんどは、理解ある国民の善意により賄われています。直接、お金を寄付する人、農産物等を提供する人、食事を作って提供する人等々、すべてが国民の善意なのです。
国民の財産である国有財産を総理夫人の一言で8億円も減額し、その記録さえも廃棄したとかしないとか、つまらない議論を国会の場で行っている昨今、こうしたお偉いさん達は、豊かと言われている日本にも、3度の食事すら摂れない子どもたちがいる現実を知っているのだろうか。
8億円もあったら何人の子供たちに食べさせることができるのだろうか。
「こども食堂」は、本来あってはならない存在だと思う。真に豊かな国には、このようなものは不要なはずである。1日も早く、「こども食堂」という固有名詞が日本から無くなることを願いつつ、末筆とします。
(2018/5/31 無双庵 筆)
国内産小麦を知る
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小麦粉には、小麦に含まれるタンパク質の量に応じて、大きく分けて、菓子や天ぷら粉に適した薄力粉、うどんに適した中力粉、パンや中華麺に適した強力粉の三種類があります。
これまで国内産小麦は、外国産小麦を使用したパン、うどん等の麺類、菓子を作るための原料粉の増量剤的にしか使われて来ませんでした。
小麦は、元々、乾燥地帯の作物で、日本のような雨の多いモンスーン地帯での生産は不向きとされてきました。しかし、近年、品種改良が進み、全国各地で高タンパク質のいわゆるハード系の小麦が生産されるようになり、国内産小麦の粉だけで作ったパンや中華麺もできるようになりました。
いわゆる強力小麦の主な産地と銘柄を列挙しても、
北海道産 「ゆめちから」「春よ恋」
岩手県産 「銀河のちから」「ゆきちから」
山口県産 「せときらら」
福岡県産 「ミナミノカオリ」
など、全国各地で生産されるようになっています。
既に商品化され、全国展開されている代表的なものとして、PASCO(敷島製パン)から商品化されている「超熟」には、北海道産「ゆめちから」がブレンドされています。
また、福岡県においては、ラーメン専用の小麦、「ちくしW2号(通称ラー麦)」を使用した麺美人(豚骨ラーメン)などが既に商品化されています。
この外、全国各地のパン屋さんやうどん屋さんで地粉(その地域で生産された小麦粉)による独自のオリジナル商品が数多く作られています。
今や、うどんの生麺に至っては、全生産量の7~8割は、国内産小麦が使用されています。
スーパーマーケットに行かれた時には、商品を手にして、どこの小麦で作られた商品かを確認してみるのも楽しいですよ。
(2018/5/15 無双庵 筆)
麦茶の効能
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麦茶の歴史は古く、平安時代から「むぎ湯」として当時の貴族に親しまれてきた飲み物です。麦茶は、大麦を煎じて作った飲み物で、普段から何気なく飲んでこられてきました。
特に、暑い夏には、ほとんどの家庭の冷蔵庫には入っているのではないでしょうか。
私は、ゴルフに出かける時は、必ず、麦茶を持参します。水分補給と身体を冷やすことが目的であり、夏のゴルフには大変重宝します。
実は、麦茶には、すごい効能があることをご存じでしょうか?
一つは、胃粘膜を保護し、胃潰瘍を防止します。
二つには、麦茶に含まれるギャバが血行促進効果と血圧低下作用があります。
三つには、抗酸化作用があり、活性化酸素を抑制します。
四つには、ほてった身体を冷やしてくれます。
五つには、虫歯の予防効果
六つには、「Pクルマ酸」が活性化酸素を消去し、発がん性物質を抑制してくれます。
七つには、何と言ってもノンカフェイン飲料であることです。妊婦さんや子どもにも安心して飲んでいただける飲み物です。
この頃は、夏だけでなく冬でも温かくして飲める麦茶も販売されています。また、ミルクを混ぜて飲む麦茶オーレも盛んに宣伝されています。
定期的に飲み続けることをお勧めします。
(2018/4/30 無双庵 筆)
漬け物
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漬け物は、健康に良くないと思われがちですが、その主たる原因は塩分の過剰摂取につながるからと思われます。
しかし、漬け物は、野菜や魚などを植物性乳酸により発酵させたもので、チーズなどの動物性乳酸菌とは異なり、植物性乳酸菌は、熱にも強く、生きたまま腸内の奥深くまで届く優れものなのです。味噌や醤油も発酵食品で植物性乳酸菌の代表格です。
日本は、世界でも有数の漬け物大国です。野菜の漬け物は、野菜をそのまま食べるより、ビタミンの含有量が増え、ビタミンも破壊されることなく、かつ、食物繊維も多く含まれることから健康に良いこと請け合いです。
ただし、先にも述べましたが、塩分の過剰摂取にだけは気をつけなくてはなりません。
青森県の平均寿命が、日本一短命といわれている原因の一つが塩分の摂取量が多いからと言われています。
この頃は、塩分控え目のお漬け物もたくさんあります。ご飯のお供には最高ですよ。
特に、私がお勧めする漬け物は、ぬか漬けです。ぬか漬けは、野菜をそのまま食べるよりも、ビタミン類が、遙かに増える(10倍以上)のです。
もう一つのお勧めは、キムチです。キムチも植物性乳酸菌を多く含む優れものです。
(2018/3/30 無双庵 筆)
お茶
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日本食とお茶(緑茶)は抜群に相性の良い組み合わせです。
日本食の代表格のお寿司を食べる時には、必ずといって良い程、熱いお茶が出てきます。なぜでしょうか?
今、はやりの回転寿司でも目の前にお茶用の熱いお湯が出る蛇口が付いています。
お茶に含まれているタンニン(渋み成分)は、前に食べたお寿司の脂分を分解し、次のお寿司を食べても口の中で味が混ざらないようにしているのです。だから、お寿司屋さんのお茶は、濃いめで熱いのです。
お茶には、色々な効能がありますが、一つは、がん予防効果です。お茶に含まれているポリフェノールとカテキンの相乗効果で高いがん予防効果があります。
また、お茶には、高い殺菌効果が認められており、腸内ビブリオ菌などを死滅させる作用があり、食中毒の防止にも効果抜群です。
その他、口の中の殺菌効果による口臭防止効果など、お茶は万能薬といっても良い程です。
また、これから寒くなると心配な風邪予防にも効果覿面です。喉に付いた病原菌を殺菌し、胃袋に流し混んでしまうことによって風邪予防になるのです。
20分に1回程度の頻度で一口飲むとよいとのことです。
雑学その一、お茶には、日本茶に代表される緑茶とイギリスに代表される紅茶、中国に代表される烏龍茶等色々なお茶がありますが、実は、全ては同じ茶葉からできています。
紅茶や烏龍茶などは、茶葉を蒸して発酵させているだけなのです。一方、緑茶は、発酵させずに蒸して、そのまま乾燥させたものです。
雑学その二、京都ではお茶のことを「おぶ」と言い、お茶漬けのことを「ぶぶ漬け」と言います。京都で「ぶぶ漬けでもどうどすか?」を勧められたら、それはご馳走になってはいけません。京都では、「これでお開き、早く帰りなさい。」という意味があり、ご馳走になると「なんと厚かましい人」と思われ嫌われますよ。
ちなみに、私は、家では、食事の後には、ほぼ毎日「ぶぶ漬け」で〆ています。家なら誰にも煙たがられず、安心して「ぶぶ漬け」を楽しめます。
(2018/3/15 無双庵 筆)
海苔はスーパー食品
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日本の朝食に欠かせないのが、「海苔」です。朝食の定番である焼き海苔、お寿司に欠かせない海苔、実は、私たちは、気がつかない内に、結構、口にしているものなのです。
栄養学的にみても、ビタミンA・C・E等が豊富で、ミネラルも多く、食物繊維にいたってはゴボウの70倍、タンパク質は、全体重量の40%も含まれ、栄養満点の食品なのです。
特に、ビタミンCは、熱に弱い性質を持っていますが、海苔に含まれるビタミンCは、熱に強く、ストレートに体内に
吸収される優れものなのです。
その他に、ビタミンUも豊富でキャベツの70倍も含まれており、胃潰瘍等の傷口の修復に効果的な成分を有しています。
海苔のお話で面白いのは、海苔を消化・吸収できるのは、日本人だけなのです。日本人は、体内に海苔を分解する
特殊なバクテリアを持っているからです。
日本は、四方を海に囲まれ、海で取れた海苔を食べ続けてきたことにより、身についた特殊能力なのです。
お寿司は日本食の代表格として世界的にブームとなっていますが、外国人は、残念ながら海苔の恩恵に預かれないのです。
食文化を継続することが、如何に重要かということが「海苔」から教えてもらったような気がします。
(2018/2/27 無双庵 筆)
お酢
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意識をしないと、なかなか口にしないのが「お酢」です。私は、どちらかというと、酢の物を食事に取り入れている方だと自負していますが、それでも十分だとは思っていません。
「お酢」には、食欲増進、疲労回復、殺菌作用、血液サラサラ効果、高血圧予防など多くの効能があります。
「お酢」の主成分の酢酸は、体内に入ると「クエン酸」に変わります。このクエン酸が、実は身体に良い結果をもたらすのです。前述した効能の全てに影響しています。
特に、運動後の筋肉には、疲労の元凶である乳酸菌が蓄積されますが、クエン酸は、この乳酸菌を除去する役割を担っています。また、お寿司のシャリは酢飯です。これは、「お酢」の殺菌作用を生かしているのです。
更に「お酢」には、睡眠障害を改善する効果もあります。特に、就寝前の夕食時に、リンゴ酢(私はお奨め)をスプーンに1杯程度を水に薄めて飲むと快眠効果があると言われています。不眠症にお困りの方は、一度お試しになられては、いかがでしょうか?
ちなみに「お酢」には、穀物などを発酵させて作る「醸造酢」と酢酸に風味などを加えて作る「合成酢」があります。
どちらを選ぶかは、言うに及ばず「醸造酢」を選びましょう。必ず瓶の表示欄に書いてあります。
(2018/2/15 無双庵 筆)
節分
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節分とは、季節の分かれ目である立春、立夏、立秋、立冬の前日を表します。従って、節分は年4回あることになります。
立春が2月4日ですから節分は2月3日となります。節分には、「鬼は外、福は内」と豆まきをすることになっています。小生が子供の頃、家で、はしゃいでやった楽しい記憶があります。
炒った豆(大豆)をまく由来は、五穀(米、麦、粟、キビ、豆)には、昔から邪気を払うとされており、豆が使われています。炒るのは、邪気が目(芽)を出さないようにするとの願いが込められています。
よく似たものに「恵方巻(海苔巻き)」を食べる習慣があります。毎年変わる恵方(方角)に向かって、海苔巻きを食べる習慣です。
今年は、南南東の方角だそうですよ。食べ方は、恵方に向かって食べ終わるまで無言で恵方巻を丸ごと1本食べるとのことです。
途中でしゃべると体内に入れた縁起が逃げるとされております。また、丸ごと1本食べるのは、包丁で切ることを忌み嫌ったことによります。
(2018/1/30 無双庵 筆)
甘酒
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私が幼い頃、冬になると風邪の予防だと言って「甘酒」を飲ませてくれました。もちろん糀(麹)とご飯を混ぜて発酵させた本物の甘酒です。
ほのかな甘みと糀の発酵した独特の香りがしました。
子どもですから私の嗜好には馴染みませんでしたが、その味は、今でも脳裏に残っています。
甘酒には、酒の粕に砂糖を加えた簡便なものと糀菌で発酵させたものの2種類あります。この頃は、甘酒ブームもあってかスーパーでも売られています。買うなら、本物が良いに決まっています。
甘酒は、風邪の予防、疲労回復、整腸作用等があり、これが昔から「飲む点滴」と言われた所以となっています。
甘酒には、ビタミンB2、食物繊維、オリゴ糖などが含まれており、美肌効果や疲労回復作用があります。また、ストレス解消にも効果的と言われており、眠る前に飲むと良いですよ。
(2018/1/15 無双庵 筆)
鏡餅
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日本の家ならお正月に鏡餅をお供えすることが半ば習慣のようになっていると思います。丸い大小のお餅にミカンをのせているパターンがほとんどではないでしょうか。
実は、上に押せるのはミカンではなく橙(ミカン科の常緑樹)が本当らしいです。お餅が丸いのは、神様のシンボルである銅鏡を模しものと謂われています。
地方によっては、ウラジロ(葉っぱの裏が白い植物の葉)や昆布(喜ぶの縁起物)を敷いた上に鏡餅を置くところもあります。
鏡餅のお餅の原料は、言わずとも知れてお米です。年神様に五穀豊穣を祈ってお供えしたことが起源らしいですね。年が明けて1月11日(地方によって異なるところもある。)にその鏡餅を神棚から降ろして鏡割りをします。
神様のお下がりを神様と一緒に食べることによって、その年の豊作や自らの健康、家内安全等をお願いしたんですね。
そう言えば、私が子どもの頃、お婆ちゃんが鏡割りをしたお餅(少しカビていた記憶)の表面を包丁で器用に削って、カビを落とし、「ぜんざい」を作って食べさせてくれた記憶が鮮明に残っています。
蛇足ですが、お餅に生えるカビは主にコウジカビ、青カビなどですが、青カビはペニシリウムといってペニシリン(抗生物質)の元ですよ。子どもの頃、カビの生えたお餅を食べさせられたのにお腹を壊すこともなかったのは、そのためかな・・・?
だからと言って食べても良いとは決して言いません。
(2017/12/27 無双庵 筆)
白菜の黒い点々
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白菜が美味しい時期になりました。 お漬け物、鍋物には欠かせない冬野菜の一つです。
ところで、白菜を切った時、白い軸の部分に黒い斑点があることがありますが、気になられた方が多いと思います。
もしや虫が食べた跡ではないか?
はたまた、何かの病気ではないかと・・・・?
実は、あの黒い斑点は、「ごま症」と言われているもので、白菜を収穫した時(切り取られた時など)に白菜が受けるストレスによるものでポリフェノールの発現によってできるものなのです。
従って、農薬による予防や栽培方法で改善されるようなものではありません。白菜にも尊い命があるのです。
人間の身になって考えてください。手足をもぎ取られるようなものです。白菜が収穫される時のストレスは、相当なものだと思いますよ。黒い点々は、白菜が持っている本来の防御反応かも分かりませんね。
黒い点々の主成分は、ポリフェノールですから、身体に良いかもと思って食べてください。そして、白菜の全てを食べてあげることによって、白菜の天寿を全うしてあげてください。
(2017/12/25 無双庵 筆)
ミカンの話
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これから寒くなってくる季節に欠かせないのが「ミカン」です。ミカンの代表格は、なんと言っても温州ミカンです。ミカンは、ビタミンA、ビタミンC、βカロテン等を多く含み、カロリーもご飯の1/4程で一日2~3個くらい食べるのが理想的といわれています。
生産量は、和歌山県が1位で2位が愛媛県です。私が勤務したことがある愛媛県は、当時は、確か24品種あったが、今では30品種近くあるはずです。
当時の生産部局(県庁)の人は、愛媛県は1年を通じて何らかの柑橘類が生産され、販売されていることを目指すと言っていました。
有名なところでは、紅マドンナ、せとか、ハルヒメ等など、季節ごとに美味しい柑橘類が味わえます。
また、ミカンはビタミンが豊富なことから、風邪を引かないと言われています。そのためか、私も愛媛県に勤務していた二年間は、全く風邪を引きませんでした。
これから寒くなって暖房をかけた部屋の中で過ごすことが多くなると思いますが、果汁たっぷりのミカンで喉を潤すと風邪を引きませんよ。
(2017/12/18 無双庵 筆)
健康十訓
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1少肉多菜 (肉類は少なく野菜を多く摂取せよ)
2少塩多酢 (塩分は少なく酢を多く摂取せよ)
3少糖多果 (砂糖類は少なく果物を多く摂取せよ)
4少食多噛 (腹分目にして多く噛んで食べなさい)
5少衣多浴 (薄着でお風呂に多く入る)
6少言多行 (多くを語らず行動で示せ)
7少欲多施 (多くを欲せず施す心を持て)
8少憂多眠 (憂いを持たずよく眠ること)
9少車多歩 (車は控えめに歩くことに努めよう)
10少憤多笑 (決して怒らず笑ってすごせ)
これは、都内某所の居酒屋で発見した明訓です。なるほど!!
(2017/11/29 無双庵 筆)
二つの「カキ」
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二つの「カキ」とは、漢字に書くと柿と蠣のことです。
秋も深まり、一段と柿が色付き始めました。昔から「柿が赤くなれば医者が青くなる。」と言われるほど、実は栄養豊富な日本古来の果物です。
特に、高血圧症や筋肉の収縮、利尿作用等に効果のあるカリウムの含有量は、ダントツです。また、βカロテンやビタミンCを多く含んでおり、医者が青くなる所以となっています。
また、柿の葉には、ミカンの30倍ものビタミンCが含まれており、私の郷里では、お寿司を柿の葉で包んだ押し寿司で「柿の葉すし」があります。美味しくいただけるだけでなく、防腐効果や栄養も豊富なのです。昔の人は良く考えたものですね。
もう一つの「カキ」は、海のミルクといわれる蠣です。蠣もこれから冬に向かいシーズン(旬)を迎えます。フライに良し、寒い冬は、特に鍋には欠かせない食材ですね。
蠣で注目する栄養成分は、亜鉛の含有量がこれもダントツです。亜鉛は、微量成分として、人間には欠かせない成分です。元気の元ですよ。
その他にタコやイカにも多く含まれるタウリンは見逃せない栄養成分の一つです。タウリンは、肝臓や心臓の機能を高めたり、膵臓のインスリンの分泌を促したりの効果が認められています。
晩秋から冬に向かって元気に過ごすためには、この二つの「カキ」を意識して食べるようにしましょう。
(2017/11/15 無双庵 筆)
免疫力を高める食材
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最近、寒暖の差が激しいためか風邪を引いている方が多いように思われます。そこで、免疫力を高める食事を勧めます。
そもそも、免疫力を高めるためには、どうしたら良いのでしょうか?
一口で言うと体温を上げれば良いのです。身体を冷やすと免疫力が大きく低下します。風邪を引くと熱がでるのも、実は免疫力を高めるために発熱し、身体が自ら行っている防御反応なのです。
また、江戸時代(今も、やっている。)、そんなに医学が発達していない頃から、病気を治すために、温泉場で何日も寝泊まりし、湯治療法を行っていたのも、実は、体温を上げることによって免疫力を高め、病気を治していたのです。
体温を上げる食材としては、ダイコン、ゴボウ、タマネギ等の根菜類、ショウガ、ニンニク、唐辛子があります。
魚では、サバ、イワシ、アジ等のいわゆる光もの、肉類では、羊、鶏が効果的と言われています。
また、発酵食品の代表格、ヨーグルトや味噌も効果的ですよ。その外の嗜好品としては、紅茶、ココアも効果的と言われています。
それから、ビタミンA、ビタミンCを多く摂取することも粘膜を保護する上において、絶対に必要なことですよ。
何よりも、運動によって体温を上げることもお忘れなく。寒いからといって家に閉じ籠もってばかりいては、体温を上げ、免疫力を高めることはできますよ。
子どもは、「風の子」と言われていましたが、今は昔のことだろうか?
(2017/10/26 無双庵 筆)
お赤飯
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お赤飯は、もち米と小豆(あずき)の煮汁と一緒に蒸したり、炊いたりしてできた赤い色のご飯です。
今では、コンビニでもおにぎりで売られていますし、スーパーでもパック詰めされた赤飯を良く見かけます。
お赤飯は、お祝い事に欠かせない、古来より日本に根付いた食文化の一つです。 変わった風習ですが、私の郷里である北陸地方では、長寿で長生きされた方がお亡くなりになった時にも赤飯で長寿を祝う風習もありました(今ではあまりみられない。)。
そもそも、お赤飯の赤色は、昔から邪気を払う色と謂われていました。また、縄文や弥生時代のいわゆる古代米は、そもそも、もち性が強く、赤い色をしていました。その名残が、今に伝わっているものと思われます。
嘘か誠かは、定かでありませんが、お赤飯にゴマ塩をかけるのは、白いご飯に小豆で赤くしたことを誤魔化す(ゴマかす)という意味もあるそうです。 お赤飯は、食物繊維やビタミンやミネラルを多く含み、栄養満点の理想的な食料と謂って過言ではありません。
特に、お赤飯に入っている小豆は、栄養の塊のようなもので、抗酸化作用のあるポリフェノールは、赤ワインの1.5倍、カリウムにいたっては、多く含まれているといわれるアボガドの2倍以上となっており、老化防止効果が絶大ですよ。
また、お赤飯は、もち米が主ですから腹持ちも良く、少量でお腹を満たすことから、ダイエットにも効果的な食品です。
美容と健康のためにも、日頃から「お赤飯」を食べるようにしましょう。
(2017/10/13 無双庵 筆)
食料の安全保障を考える
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今日は、子供の食育を語るには相応しくないお話ですが、食料の安全保障について考えてみました。
隣国の北朝鮮は、国連の決議を無視し、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射や核実験を繰り返している。その度に、日本国国民に対し、必要以上の危機意識を煽って、「安全保障が脅かされている。」と時の政府関係者は言いますが、確かに、ミサイル本体の直撃や、その破片が落下すると大変な被害を受けるのは当然です。
以前にも書きましたが、行政の最大の使命は、一つには、富の再配分であり、二つには、国民の生命と財産を守ることにあります。
その点から言えば当然のことですが、一方で我が国の食料自給率はどうだろうか?農林水産省が発表した直近のデーターでもカロリーベースの食料自給率は、更に低下し、ついに38%となってしまった。
一方、物騒なことをしている北朝鮮の食料の自給率は、穀物ベースでほぼ100%、カロリーベースでも70~80%となっている。
これは、FAO(国連食糧農業機関)の調査によるもので、ほぼ間違いないデーターだ思います。
と言うことは、我が国は、北朝鮮よりも食料自給率が悪いということになります。ミサイルの脅威よりも自国民の胃袋の6割強を他国に委ねている脅威の方がよほど深刻だと私は思いますがね。皆さんは、この現実をどのように思いますか・・・?
いつ降ってくるか分からないミサイルの脅威に備えることも大切ですが、そのために、膨大な国家予算を費やすより、「国の基」である農業の発展に国家予算を使う方が賢明だと思いますよ。
(2017/9/25 無双庵 筆)
「おむすび」と「おにぎり」
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「おむすび」と「おにぎり」は、似て非なるものです。形も、山型、たわら型、丸型など色々あります。
「おむすび」は、そもそも、五穀豊穣を祈り神様にお供えするご飯を握ったもので、神様が住む山に似せて作ったことに由来します。だから、山型になっているのです。
従って、俵型や丸型は、「おにぎり」と言うべきです。
でも、お腹が空いた時は、どちらも美味しいですよね。それに携帯に便利なお弁当としても今や国民生活に欠かせない食品です。
それにしても、コンビニで売っている「おむすび」は山型が圧倒的だけど、あれはお供え物か・・・・?
(2017/09/15 無双庵 筆)
O157
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埼玉県のお総菜屋さんから買ったポテトサラダを食して「O157」に感染した重篤な少女がいます。現在、感染源を特定すべく関係者が努力をされているとの報道がありました。
「O157」とは、正式な呼び名を「病原性大腸菌O157」と言います。やっかいなのは、少しの菌でも食中毒を発症することです。普通の食中毒は、菌が100万個以上の単位で発症しますが、「O157」は、100個位でも発症します。
症状としては、潜伏期間が比較的長く、最初は軽い腹痛、下痢から始まり、出血性下痢になるとかなり進行していると言われております。
特に、乳幼児や小児、お年寄りなど抵抗力の少ない方が感染する場合が多いようです。
もう一つの「O157」の怖い点は、ベロ毒素を出す菌であることです。ベロ毒素は、血管を通じて体内を廻り、脳細胞を破壊する恐ろしい毒素です。死に至ることも希ではありません。
こんな恐ろしい菌には侵されたくありませんよね。
では予防法ですが、暑い夏は、特に菌が繁殖しやすいので、まずは、
生ものを食べることを控えること
加熱処理をすること(75℃以上、1分以上で死滅)
冷蔵庫を過信しないこと
何より手洗いをこまめに行うこと
食器や調理器具は清潔にすること
などを徹底することです。
何よりも大切なことは、夏の暑さにも耐えうる強い体力を持つことです。そのためには、栄養バランスの良い食生活を常態かすることが一番だと思いますよ。
(2017/09/01 無双庵 筆)
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